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こんばんは、皆さん、植田です。
本日の日経新聞の「大機小機」は傑作です。鳩山政権の現段階における疑念をまったく的確に表現しています。
「日本株の低空飛行が続いている。一万円をはさみ一進一退を繰り返してきた日経平均は2日、再び9800円台まで急降下した。・・気になるのはここにきて政治要因を低迷の主な理由に挙げる市場関係者が増えてきたことだ。実際、ここまでの政策運営を見ると、鳩山由紀夫内閣は時計を逆戻りさせようとしているのかと疑いたくなるような姿勢が目につく。
典型は郵政事業の見直しだ。郵政民営化の眼目は大きく2つあった。郵政・簡保で300兆円に上る巨額資金の水門を開け、国債購入以外に民間や市場へ資金供給の太いパイプをつくる。もう一つは全国2万4千の郵便局網を新たなネットワークサービスの拠点にして内需拡大の起爆剤にすることだった。
元大蔵次官の斎藤次郎新社長は、資金の一部を地域・中小企業金融に回し、郵便局で新たに介護、年金などの公的サービスを始めるという。だがそれなら公社の社長でもできたことだ。郵貯・簡保、郵便局網とも、競争条件を整えた上で、今ある銀行やコンビニなどとの競争にさらし、あくまで自由競争を通じて新金融や新サービスをつくり出すことが民営化の狙いだったはずた。議論の始まった10年前に逆戻りをした思いがする。
13年前の米軍沖縄普天間基地移設に関する日米合意や日米同盟そのものの包括的見直しを口にする鳩山政権に、米国は不信を強めている。いくら政権交代があったとはいえ、国家外交の歴史を無視し、巻き戻すかの言動は相手の目に奇異に映って当然だろう。
それ以外でも13年前の住専処理の泥沼を連想させる日本航空の丸抱え再建、早くも新政権のあちこちから出てきた赤字国債の発行容認論と、時代後退を想起する出来事が多すぎる。鳩山首相から聞きたいのは前政権のせいという理由づけではなく、新政権の抜本的な国家再建策だ。
特に財政危機下での安易な赤字国債容認論は気になる。長期金利は10月にじりじり上昇、株式相場の低迷を誘っている。海外では将来の日本国債のデフォルト(債務不履行)懸念や格下げの妥当性を指摘する声も出始めた。
日本経済や日本外交の時を止めず、前に進める政策が1日も早く新政権から出てくることを期待する。」日経新聞2009.11.3
執筆者は「三角」というペンネームの人。
いや、全文、まったくその通り、という見事な状況分析です。
鳩山政権の誕生のこの2か月を振り返ると、脱官僚の点では、まったくその通りに動いています。これは大いに評価できます。この姿勢があと20年も続けば、ということは、今年生まれた赤ちゃんが成人式を迎えるころまで「脱官僚」政治がつづけば、その世代は、脱官僚政治が当たり前と思うことでしょう。
しかし政権交代がマッカーサー憲法から62年がかかったように、もっと時間が必要かもしれません。
そういえば今日は文化の日、すなわち、日本国憲法の発布記念日です。
ここは、民主党と、次に続く政権にがんばってもらわねばなりません。
その一方、民主党がやりたかったのは政権交代だけだったのではないか、と思えるこの2か月です。
権力を獲得して、何を、どうしたいのか、これが見えません。
いや、個別的な政策はよくわかるのですが、全体としての推進力となる政策が見えません。
大きくいって、資本主義社会にするのか、政治家主導の社会主義社会にするのか。ちなみに、官僚主導と社会主義は異なります。結果は似ていても。
なぜ民主党は「グランド・デザイン」を描けないのか。
結局、「反官僚」がすべてだった、ということでしょう。
たとえば、個人の私欲を求める活動が全体としての経済を向上させる、というアダム・スミスの経済学原理論を打ち出して見せろ、です。
官僚主導による経済成長の時代が終わった今、あたかもその時代に逆戻りするような政策は、民主党がこの問題で何も考えていなかったことの証明です。
労働者を支持基盤にしてきたことの限界でしょうか。
労働者が潤うには、企業がまず成長するしかないだろうに、企業の成長を促す国家政策が見えません。
たとえば、日航は一度、解体させよう、などと。
日本人の一人一人をしてビル・ゲイツのような企業家精神にあふれる若者に育てるために、文部科学省の教育行政はやめよう、などと。
もちろん、民主党政権の評価はまだ早すぎます。
以上は今の時点の感想です。
いかなるチョンボがあろうと、「脱官僚」さえしっかりと続けてくれれば、当分は、私は民主党を支持します。
国会での自民党の質問を見ると、ここの大先生たちは、もうすっかり神通力がなくなりました。質問が中途半端すぎて、何の効果もありません。
日本は、全体として、律令理性からの脱皮を求められています。
ただ、それを言語として明確に表現できていません。
私の理性論が日本語言論に登場する環境が整ってきました。
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